【完全版】ホンダ CBR250RR(MC51)年式別スペック・変更点まとめ
2017年の登場以来、250ccクラスのスーパースポーツ市場に衝撃を与え続けているホンダ・CBR250RR(型式:MC51)。
クラス初となる「スロットル・バイ・ワイヤ」の採用や、圧倒的なエンジンパフォーマンスにより、今なお「最強のニーゴー」として君臨しています。
2017年の初期型から最新の2024年モデルまで、どのような進化を遂げてきたのか、スペックの変更点や各年式の違いを解説します。
中古車選びや現行モデルの検討にもお役立てください。
1. 2017年~2024年モデルの進化の歴史
CBR250RR(MC51)は、大きく分けて3つのフェーズに進化しています。それぞれの主な変更点を見ていきましょう。
【第1世代】2017年~2019年:伝説の幕開け
「直感、体感、新世代RR」をコンセプトに誕生。250ccクラスでは類を見ない豪華装備が話題となりました。
- 最高出力:38PS
- 主な特徴:クラス初のスロットル・バイ・ワイヤ、3つのライディングモード(Comfort/Sport/Sport+)、倒立フロントフォーク、アルミスイングアームを採用。
- 年次変更:2018年に「パールグレアホワイト」、2019年に「HRCカラー(グランプリレッド)」が追加されました。
【第2世代】2020年~2022年:大幅なパワーアップ
ライバル車の登場を受け、エンジン内部にまで踏み込んだ大幅な改良が実施されました。
- 最高出力:38PS → 41PSへ向上。
- 主な変更点:
- ピストン形状の変更により圧縮比を11.5から12.1へ向上。
- コンロッドに浸炭処理を施し強度を確保。
- アシスト&スリッパークラッチを標準装備。
- オプションでクイックシフターが装着可能に。
- フロントサスペンションのセッティング変更。
【第3世代】2023年~2024年:カウルの刷新と熟成
令和2年排ガス規制に対応した設計をベースに、外装刷新とさらなる熟成・出力向上が行われました。
- 最高出力:41PS → 42PSへ向上。
- 主な変更点:
- 新形状のカウル:レイヤード構造を採用し、より空力性能とエッジの効いたデザインへ。
- SFF-BP:ショーワ製SFF-BP(Separate Function Front Fork – Big Piston)倒立フォークを新採用。路面追従性が大幅アップ。
- Honda セレクタブル トラクション コントロール(HSTC):待望のトラコンを新搭載。
- ハザードランプとエマージェンシーストップシグナルを装備。
2. 主要諸元比較表(2017年 vs 2020年 vs 2023年以降)
各進化のターニングポイントとなったモデルのスペック比較表です。WordPressのテーブル機能で綺麗に表示されます。
| 項目 | 2017年モデル | 2020年モデル | 2023-2024年モデル |
|---|---|---|---|
| 最高出力 | 38PS / 12,500rpm | 41PS / 13,000rpm | 42PS / 13,500rpm |
| 最大トルク | 23N・m / 11,000rpm | 25N・m / 11,000rpm | 25N・m / 10,750rpm |
| 車両重量 | 165kg (ABS: 167kg) | 168kg | 168kg |
| クラッチ | 標準 | アシスト&スリッパー | アシスト&スリッパー |
| フロントフォーク | 倒立フォーク(従来型) | 倒立フォーク(従来型) | SFF-BP倒立フォーク |
| 電子制御 | 3モード走行切替 | 3モード走行切替 | 3モード + トラコン(HSTC) |
3. 詳細スペック(2024年モデル現行)
最新モデルのさらに詳細なスペックです。
- エンジン型式:MC51E・水冷 4ストローク DOHC 4バルブ 直列2気筒
- 総排気量:249cm³
- 内径×行程:62.0mm × 41.3mm
- 圧縮比:12.5
- 燃料供給装置形式:電子式<電子制御燃料噴射装置(PGM-FI)>
- 始動方式:セルフ式
- タンク容量:14リットル(残量警告約3.2L)
- 変速機形式:常時噛合式6段戻し
- タイヤサイズ:前 110/70R17M/C 54H / 後 140/70R17M/C 66H
- ブレーキ形式:前 油圧式ディスク(ABS) / 後 油圧式ディスク(ABS)
4. よくある質問 (FAQ)
Q:2017年モデルと最新モデル、どちらを買うべき?
A:予算が許すなら、アシスト&スリッパークラッチとSFF-BPサスペンションを備えた2020年以降、特に2023年以降のモデルがおすすめです。クラッチの軽さとサスペンションの質が格段に向上しています。
※筆者は2017年式にECUの書き換えを行っています。
38psの中古にECUの書き換えもおすすめです。
Q:クイックシフターは後付けできる?
A:2020年モデル以降であれば、ホンダ純正アクセサリーとして後付けが可能です。2017-2019年モデルには純正オプション設定がないため、社外品を検討する必要があります。
Q:燃費はどのくらい?
A:WMTCモード値で約27km/L前後です。回して楽しむバイクですが、巡航時は意外と低燃費です。
CBR250RRは、年式ごとに着実なアップデートが行われています。単なるカラーチェンジだけでなく、エンジン出力や足回りの進化が大きいため、購入時は「何年モデルか」をしっかり確認することをお勧めします。
CBR250RRの整備メンテナンスに必要な道具
六角レンチ(ヘックスレンチ)セット
【用途:カウルの脱着・各部パーツの調整】
CBR250RRのメンテナンスで最も頻繁に使用する道具です。カウルの脱着、ステップ周り、ハンドルの調整など、車体のボルトの多くが六角穴付きタイプになっています。
- 必須サイズ: 4mm / 5mm / 6mm
- ここが重要: 特に「5mm」はカウルを固定しているボルトの多くに使用します。
- 選び方: 力をかけやすい「L字型」や、素早く回せる「T型」をセットで持っておくと作業効率が劇的に上がります。
ソケットレンチ&ラチェットハンドル
【用途:エンジン周り・足回りの確実な締め付け】
ボルトの頭を包み込んで回すため、スパナよりも力が逃げにくく、ボルトを痛めにくいのが特徴です。CBR250RRの整備には「3/8インチ(9.5sq)」という規格のハンドルが最適です。
- 必須サイズ: 8mm / 10mm / 12mm / 14mm
- ここが重要: ボルトを「面」で保持する「6角ソケット」を選ぶのが、ネジ山を潰さないコツです。
- 活用シーン: エンジン周りの整備や、レバー類の交換などで多用します。
トルクレンチ
【用途:規定トルクでの精密な締め付け】
ボルトをメーカーが指定した正確な強さ(規定トルク)で締めるための精密工具です。
- なぜ必要?: CBR250RRのような高性能バイクは、締めすぎによるボルト破損や、緩みによる脱落が重大な事故に直結します。
- 主な使用箇所: オイルドレンボルト(24N・m)、アクスルシャフトなど。
- ポイント: 「手の感覚」に頼らず、数値で管理することがセルフメンテナンスの安全性を高めます。
メンテナンススタンド(フロント用)
【用途:フロントフォーク・フロントホイールの整備】
リアスタンドと合わせて使用することで、バイクを完全に水平に浮かせることができます。
- フロントスタンド(ステムアップタイプ): フロントフォーク下側の穴(ステムホール)に差し込んで持ち上げるタイプです。フロントフォークの脱着まで可能になります。
- フロントスタンド(フォークアップタイプ): フロントフォークの底を支えるタイプ。タイヤ交換や清掃にはこちらが手軽です。
- 注意点: 必ず先に「リアスタンド」でバイクを直立させてから、フロントを上げるようにしてください。
メンテナンススタンド(リア用)
【用途:車体の直立・後輪の浮かせる作業】
CBR250RRにはサイドスタンドしかないため、車体を真っ直ぐに立てるためのスタンドがあると非常に便利です。
- メリット: チェーン清掃でホイールを回せるようになるほか、オイル交換時の油量チェックが正確に行えます。
- 種類: スイングアームを直接支える「L受け」タイプが汎用性が高く、初心者にも扱いやすいです。
オイルフィルターレンチ
【用途:オイルフィルターの取り外し】
エンジンオイルフィルター(カートリッジ式)を交換する際に使用する専用工具です。
- 対応サイズ: ホンダ純正フィルターに適合する「64mm」前後のカップ型を使用します。
- 注意点: 取り外し時は非常に固くなっていることが多いため、手で回すことはほぼ不可能です。オイル交換2回に1回は必要になる道具です。
三面チェーンブラシ
【用途:ドライブチェーンの効率的な清掃】
チェーンの「上・下・横」の三方向を一度にブラッシングできる便利なアイテムです。
- ここが便利: 通常のブラシに比べて清掃時間が大幅に短縮され、汚れの落ち方も均一になります。
- メンテナンス頻度: 走行500kmごと、または雨天走行後の清掃時に大活躍します。
消耗品セット(ウエス・パーツクリーナー・手袋)
【用途:作業の仕上げ・汚れ落とし】
道具と合わせて準備しておきたい必須アイテムです。
- パーツクリーナー: 金属部分の油汚れを強力に落とします。
- ショップタオル(ウエス): オイルの拭き取りや仕上げに使用。
- ニトリル手袋: オイルによる手荒れや怪我を防止し、作業後の掃除も楽になります。
メンテナンス道具選びの極意:お金をかけるべき道具と安物で良い道具
バイクメンテナンスの道具選びには「投資すべきポイント」と「節約して良いポイント」があります。すべてを高価なブランド品で揃える必要はありません。CBR250RRを長く大切に乗るための、賢い道具選びの基準を解説します。
1. お金をかけるべき「重要工具」
ボルトを回す、トルクを管理するといった、バイクの「重要部品」に直接触れる道具は、信頼できる国内・海外メーカー(KTC、TONE、Ko-kenなど)の製品を選ぶのがおすすめです。
- ソケットレンチ・六角レンチ 安物の精度が低い工具は、ボルトの角を丸めてしまう(舐める)原因になります。一度ボルトを舐めてしまうと、取り外すために多額の工賃や時間がかかるため、最初から精度の高い工具を買うのが最もコスパが良い選択です。
- トルクレンチ 「締めすぎ」や「締め不足」はパーツの破損や事故に直結します。ここだけは計測精度の信頼性が高いメーカー品を選びましょう。
- ドライバー バイクのネジは意外と固着しています。先端の食いつきが良いブランド品を使うことで、ネジ山を潰すリスクを最小限に抑えられます。
2. 「安物でも十分」な道具・消耗品
一方で、機能が単純なものや使い捨てにするものは、ホームセンターや100円ショップ、ネット通販の安価なものでも十分に対応可能です。
- パーツトレイ・受け皿 外したネジを置いておくだけのトレイや、廃油を受けるための皿などは、機能が果たせれば何でも構いません。100円ショップのステンレストレイなどで代用可能です。
- 清掃用ブラシ チェーンブラシなどは消耗品です。高価なものを長く使うより、安価なものを頻繁に買い換えて常に清潔な状態で使う方が、清掃効率は上がります。
- ウエス(布)や手袋 使い捨てのショップタオルやニトリル手袋は、大量に入っている安価なもので全く問題ありません。
アドバイス:迷ったら「ボルトを回す道具」に予算を!
「すべてを一度に揃えるのは大変」という方は、まずはドレンボルトやカウルボルトを回す工具だけを良いものにしてください。
「道具の良し悪しは、作業の楽しさと仕上がりに直結する」と言っても過言ではありません。自分のCBR250RRを傷つけず、安全にメンテナンスを楽しむために、重要なポイントにはしっかり投資をしていきましょう。