CBR250RRとZX25Rの馬力比較

目次

1. イントロダクション:250cc SS戦国時代の幕開け

かつての250ccクラスは、扱いやすさやコストパフォーマンスを重視したモデルが主流でした。しかし、2017年にホンダが「CBR250RR(MC51)」を投入したことで、状況は一変します。

クラス初となる電子制御スロットル(スロットル・バイ・ワイヤ)や、圧倒的な出力を誇る2気筒エンジンを搭載した「ニダボ」は、250ccの常識を塗り替えました。これに対し、カワサキが2020年に放った刺客が、クラス唯一の4気筒エンジンを搭載した「Ninja ZX-25R」です。

「最強の2気筒」か、「官能の4気筒」か。馬力という指標を軸に、その進化の歴史を紐解いていきましょう。


2. ホンダ CBR250RR (MC51) の馬力変遷:2気筒の限界を突破し続ける

CBR250RRは、発売以来、排出ガス規制への対応と性能向上を両立させるという難題に挑み続けてきました。

【2017年~2019年】初代モデル:38 PS

新世代の250cc SSとして登場した初代MC51は、最高出力38馬力を誇りました。当時の競合車(ヤマハ YZF-R25やカワサキ Ninja 250)が30馬力前半だった中で、この数字は驚異的でした。

  • 特徴: 圧倒的な加速感と、軽量な車体を生かした「軽快さ」が最大の武器。

【2020年~2022年】中計モデル:41 PS

カワサキのZX-25R登場に呼応するかのように行われたマイナーチェンジ。ピストン形状の変更、圧縮比の向上、コンロッドの強度アップなど、エンジン内部にまで踏み込んだ改良により、41馬力へと引き上げられました。

  • 進化のポイント: アシスト&スリッパークラッチを新採用し、オプションでクイックシフターも設定。より「勝てるマシン」へと進化しました。

【2023年~現在】現行モデル:42 PS

令和2年排出ガス規制に適合させつつ、さらに出力を向上。シリンダーヘッドやカムシャフト、ピストンリングなど細部にわたる熟成により、ついに42馬力の大台に乗せました。

  • 特徴: フロントフォークに「SFF-BP」を初採用し、トラクションコントロール(HSTC)も標準装備。2気筒ならではの扱いやすさと、4気筒に迫る高回転域の伸びを実現しています。

3. カワサキ Ninja ZX-25R の馬力変遷:4気筒の咆哮と最強の出力

「250ccで4気筒」という、かつてのファンが夢見たパッケージを現実のものとしたのがZX-25Rです。

【2020年~2022年】初代モデル:45 PS(ラムエア時46 PS)

超高回転型エンジンの真骨頂。最高出力はクラス最強の45馬力、ラムエア加圧時には46馬力を発生させます。

  • 特徴: 17,000rpmまで回る咆哮のようなエキゾーストノート。パワーバンドに入ってからの伸びは、2気筒では決して味わえない官能的なものでした。

【2023年~現在】現行モデル:48 PS(ラムエア時49 PS)

排出ガス規制をクリアしながら、まさかの3馬力アップを達成。圧縮比を11.5から12.5へと高め、ピストン形状やバルブタイミングを見直したことで、**48馬力(ラムエア時49 PS)**という未踏の領域に到達しました。

  • 進化のポイント: インジケーターのフルカラーTFT化に加え、排気系も一新。低中速トルクも改善されており、サーキットだけでなくストリートでの扱いやすさも向上しています。

4. 年式別スペックまとめ比較表

主要なスペックと馬力の推移を一覧表にまとめました。

モデル年式CBR250RR (MC51) 最高出力Ninja ZX-25R 最高出力
2017-201938 PS / 12,500rpm
2020-202241 PS / 13,000rpm45 PS (46) / 15,500rpm
2023-現在42 PS / 13,500rpm48 PS (49) / 15,500rpm

※( )内はラムエア加圧時の出力。


5. 馬力だけでは測れない「速さ」の正体

スペック表上の最高出力ではZX-25Rが圧倒していますが、実際の走行において「どちらが速いか」は状況によります。

重量とパワーウェイトレシオ

  • CBR250RR: 車両重量は約168kg
  • ZX-25R: 車両重量は約184kg。その差は約16kg。CBRは軽量なため、加速の鋭さやコーナーでの切り返しで有利です。パワーウェイトレシオで見ると、両者は非常に近い数値になります。

トルク特性の違い

  • 2気筒のCBR: 低中回転域から豊かなトルクが発生します。タイトな峠道や街中でのストップ&ゴーでは、CBRの方が力強く感じられるでしょう。
  • 4気筒のZX: パワーを出すには高回転まで回す必要があります。サーキットの直線や高速道路など、回転数をキープできる環境で真価を発揮します。

6. 結局、どっちを買うべきか?

CBR250RRが向いている人

  • 「軽さ」を重視する人: ヒラヒラと曲がる運動性能を楽しみたい。
  • 実用域での加速を求める人: 常用回転数でのトルクフルな走りが好き。
  • サーキットでタイムを削りたい人: 250ccクラスのレースシーンでは、その軽量さとトルクの太さからCBRが非常に強力な武器となります。

Ninja ZX-25Rが向いている人

  • 「音」と「フィーリング」を重視する人: 15,000回転を超える高周波サウンドに酔いしれたい。
  • 唯一無二の存在感が欲しい人: 現行唯一の250cc 4気筒を所有する喜びを感じたい。
  • 高速道路での安定性を求める人: 4気筒ならではの振動の少なさと、重めの車体による高速域の直進安定性が魅力です。

7. まとめ

CBR250RR(MC51)とNinja ZX-25R。この2台の馬力競争は、単なる数字の争いではなく、ホンダとカワサキが考える「最高のスーパースポーツ」の哲学のぶつかり合いです。

2気筒の限界を突き詰め、軽量・高出力を実現したCBR。

4気筒の楽しさを現代に蘇らせ、圧倒的なパワーを誇るZX。

どちらを選んでも、250ccクラス最高峰の体験ができることは間違いありません。ぜひ一度、可能であれば両車を試乗して、その数値以上に異なる「魂の鼓動」を感じてみてください。

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この記事を書いた人

CBR250RRオーナーの紙助です。
はじめてCBR250RRにまたがった瞬間
その鋭いレスポンスとエンジン音に心を奪われました。
週末は庭でメンテをしたりツーリングに行ったりと
CBR250RRと過ごす時間が何よりの楽しみです。

このサイトでは、実際に自分で試したカスタムや整備のリアルな情報をお届けします。CBR250RR好きの方の参考になれば嬉しいです。

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